はじめに

妊娠したいですよね~・・・。失礼、心の声が漏れてしまいました。
この記事を読まれている方は、現在妊活中で悩んでいる方か、これから妊活で食事を気にされている方だと予想します。
私も現在妊活4か月目で悩みや不安が少しずつ出てき始めて、不妊スクリーニング検査も視野に入れているところです。
妊活していると嫌でも聞く「不妊」。今回はこの不妊の要因についてまとめたので参考にしていただければと思います!
※今回の内容は量が多いので時間がある時にちょっとずつ読むことをお勧めします!
不妊とは
まず、不妊の定義ですが、生殖年齢の男女が妊娠を希望し、ある期間(1年または2年)避妊することなく性交渉を行っているにも関わらず、妊娠が成立しない場合をいいます1)。さらに不妊症は、妊娠を希望し、医学的治療を必要とする場合のことを指します。
不妊の検査や治療を受けたことのある夫婦は4.4組に1組という割合であることがわかっています2)。女性年齢の進行とともに不妊の割合も増加すると言われており、年齢別の不妊の頻度は20代前半では5%以下、20代後半でおよそ9%、30代前半では15%、30代後半で30%、40歳以上では60%以上であると報告されています3)。不妊の主な原因として、全体の85%が排卵障害や男性不妊、卵管疾患と考えられています4)。残りの15%が原因不明不妊と考えられ4)、喫煙や肥満といった生活習慣や環境要因も、生殖能力に悪影響を及ぼす可能性があると報告されています5)。
不妊の原因について、主にどのような生活習慣が影響しているかまとめました!
不妊の要因と気をつけること
不妊の原因を調べて、私たちが生活の中で改善できる項目として、体格、食事を抜粋してご紹介します。
体格

体格というのは「Body Mass Index(通称:BMI)」のことで、痩せているのか太っているのかを数値化して評価できるものです。
BMIについては以下の記事をご参照ください!

BMIで気を付けていただきたいのは「痩せ」と「肥満」です。不妊の原因となる排卵障害や多嚢胞性卵巣症候群などと関連することが報告されています。
現在、報告されている情報を以下にまとめました。
| 排卵障害はBMIが20未満、24以上でリスクが上がる6)。 |
| 米国では排卵障害を生じている女性がBMI 20未満で12%、BMI 25以上で25%存在する可能性がある6)。 |
| BMIが25以上の肥満は多嚢胞性卵巣症候群のリスクになる7,8)。 |
| 多嚢胞性卵巣症候群は肥満の場合、体重を5%減らすことで容易に治療できる9)。 |
また、多嚢胞性卵巣症候群はBMIが肥満でない方もなる可能性があり、その理由として内臓脂肪が多いことがリスクになると報告されています10,11)。
このように、体格が不妊の原因となる可能性があるので、普通のBMI(20~24.9)を心がける必要がありますね!
食事
不妊と食事に関する論文はいくつかあり、意見が一致していない食品も多いです。
その中で論文の信頼度や否定意見が少ないといった情報をもとに、比較的エビデンスの高い情報を集約しました。
大事なことは以下の5つです。
| ・炭水化物(糖分の高い物)を過剰摂取しない |
| ・トランス脂肪酸を含む食品を過剰摂取しない |
| ・ファストフード(外食を含む)の回数を週2回以下に抑える |
| ・清涼飲料水(砂糖を含む飲料)は1日500ml飲まないようにする |
| ・地中海食を取り入れる |
各項目について詳細を知りたい方は続けて読んでください^^
炭水化物(糖分の高い物)を過剰摂取しない

26971名の女性を対象とし、食事中の炭水化物の量や質が、排卵障害による不妊と関連しているかどうかを評価した研究をご紹介します12)。
総摂取エネルギーのうち、炭水化物量の割合が42%のグループと比較して60%のグループで排卵障害による不妊のリスクが増加することが報告されました。
対象者が外国人であり、我々日本人が摂取している炭水化物と異なっている可能性があり、一概には言えませんが、糖を多く含む米・麺類、お菓子類を食べすぎないことをお勧めします。
トランス脂肪酸を多く含む食品を過剰摂取しない

まず、トランス脂肪酸とは油(脂)を構成する「脂肪酸」の一種で13)、牛肉や牛乳、マーガリン、洋菓子などに含まれています。
脂肪酸と不妊症の関連を研究した論文によると14)、トランス脂肪酸からエネルギーを摂取する割合が2%増加するごとに、排卵障害による不妊症のリスクが上昇することが示されています。
それでは「トランス脂肪酸からエネルギーを摂取する割合が2%増加する」とは具体的に何をどのぐらい食べた時かお示しします。
トランス脂肪酸からエネルギーを摂取する割合が
2%の食品量
クロワッサン10個
スナック菓子2袋
即席めん10袋
シュークリーム12個
上の内容を全部食べた時に、トランス脂肪酸からエネルギーを摂取する割合が2%になります。
「食べれるかぁ!!!」って思いましたよね??私も思います(笑)
実は、日本人はトランス脂肪酸の摂取がそもそも少ないことが分かっており、通常の食生活では健康への影響は小さいと報告されています13)。
なので普段の食事ではトランス脂肪酸の摂取量が過剰になることはほぼないので、神経質にならなくていいと思います^^
※上の詳細な計算や何にトランス脂肪酸がどのぐらい含まれているのかが気になる方は最後を見てください!
ファストフード(外食を含む)の回数を週2回以下に抑える

ファストフードと不妊症の関係を研究した論文は2つありました。それらの研究で以下の可能性があると報告されています。
| ・ファストフード(外食)を1日1回以上食べている習慣がある人は、ない人と比べて2.8倍不妊症になりやすい15) |
| ・ファストフードを週4回以上食べる人は、摂取が0~2回の人と比べて妊娠する期間が長い可能性がある16) |
そのため、ファストフードや外食は1週間に2回までに抑えることを心がけましょう!
清涼飲料水(砂糖を含む飲料)は1日500ml以上飲まないようにする

清涼飲料水とは、砂糖を含む飲料のことで、コーラやサイダーなどのジュースが含まれます。
清涼飲料水と不妊症の関係を研究した論文が2つあり、以下の可能性があると報告されています。
| ・清涼飲料水を全く飲まない人と比較して、清涼飲料水を1日500ml摂取すると妊娠の能力が低下する17) |
| ・清涼飲料水の摂取量が多い女性では摂取していない女性と比較して卵子の数が少ない18) |
このことから、清涼飲料水は過剰に飲まず、主に水やお茶を飲むことがお勧めです!
地中海食を取り入れる
地中海食とはイタリアやギリシャなどの地中海域の伝統的な料理です19)。地中海食に近い食事をした女性で妊娠しやすい可能性があり20)、それは肥満でない不妊治療中の女性でも妊娠率や出生率が高くなったと報告されています21)。
地中海食の特徴は以下の通りです!
地中海食の特徴
・果物や野菜を豊富に使用する
・乳製品や肉よりも魚を多く使う
・オリーブオイル、ナッツ、豆類、全粒粉など未精製の穀物をよく使う
まとめ
不妊症には様々な病気による影響もあれば、生活習慣の影響もあります。
色々述べましたが、なんでも食べすぎは禁物!ということですね(笑)今の生活に取り入れられそうなことがあれば、ぜひ試して頂ければ幸いです^^
周りにも共有して、不安を抱えている女性が1人でも減らせると嬉しいです!
トランス脂肪酸のおまけ
我々がよく食べるものを抜粋して、トランス脂肪酸の含有量を表にしています。
| 食品 | 量 | トランス脂肪酸(g) |
|---|---|---|
| マーガリン | 10g | 0.04 |
| 食パン6枚切り | 1枚 | 0.02 |
| クロワッサン(市販) | 1個 | 0.08 |
| インスタント麺 | 1袋 | 0.1 |
| 惣菜パン | 1個 | 0.06 |
| スナック菓子 | 1袋 | 0.1 |
| シュークリーム | 1個 | 0.08 |
| ドーナツ | 1個 | 0.11 |
| カレールウ | 2個 | 0.36 |
引用:令和4・5年度調査結果(穀類加工品、油脂類、菓子類、調味料・香辛料類):農林水産省
「トランス脂肪酸からエネルギーを摂取する割合が2%増加する」の計算の詳細ですが、
厚生労働省の情報から、「日本人が1日にとるエネルギー量の平均は約1,900 kcalであり、この1%に相当するトランス脂肪酸の量は約2グラム」と報告されています13)。
つまり、トランス脂肪酸を4g摂取すれば「2%」に相当すると考え、上記の表をもとに計算しております^^
ここまで読んでいただきありがとうございます!
引用
2)第16回出生動向基本調査(結婚と出産に関する全国調査)|国立社会保障・人口問題研究所
3)Menken J,. et al. Science. 1986
4)Gelbaya TA,. et al. Obstet Gynecol Surv. 2014
5)Carson SA., et al. JAMA. 2021
6)Rich‐Edwards JW., et al. Epidemiology. 2002
7)Sam S. Obes Manag. 2007
8)Pirotta S., et al. Semin Reprod Med. 2020
9)Panidis D., et al. Fertil Steri. 2008
10)Satyaraddi A., et al. J Hum Reprod Sci. 2019
11)Barrea L., et al. Metabol Open. 2021
12)Chavarro JE., et al. Eur J Clin Nutr. 2009
14)Chavarro JE., et al. An J Clin Nutr. 2007
15)Grieger JA., et al. Hum Reprod 2018
16)Lee S., et al. J Prev Med Public Health. 2020
17)Hatch EE., et al. Epidemiology. 2012
18)Machtinger R., et al. Fertil Steril. 2017
20)Vujkovic M., et al. Fertil Steril. 2010
21)Karayiannis D., et al. Hum Reprod. 2018

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